(4)原告らに生じた損害
(原告らの主張)
ア 原告Aに生じた損害
(ア)自宅補修費用 280万2242円
被告がクレオソート油Rを使用して長期間放置したことにより,自宅の土壌に化学物質が混入したほか,母屋の土壌や構造駆体,家具などにも化学物質が吸引されたため,これを取り除くためのリフォーム工事をせざるを得なくなった。そして,原告Aは,リフォーム工事の施工費用として合計280万2242円を負担した(甲55の1ないし18)。
(イ)仮住まい費用 60万4088円
原告らは,クレオソート油Rに汚染された母屋で生活することができなかったため,平成17年5月29日から旅館等で仮住まいを余儀なくされた。当初被告がその費用を負担していたが,その後,支払がなくなり,原告Aは合計61万1012円を負担した(甲56の1ないし7)。
(ウ)引越費用 8000円
原告Aは,引越費用として8000円を負担した(甲57)。
(エ)特別対策費等諸雑費 6万3185円
原告Aは,原告Cのために,眼鏡,電気ストーブ,ワックスを購入し,その費用として合計6万3185円を負担した(甲58の1ないし3)。
(オ)医療費 9万3792円
原告Aは,原告らの医療費として合計9万3792円を負担した(甲59の1ないし29)。
(カ)通院交通費等 6100円
原告Aは,通院交通費及び駐車場代として合計6100円を負担した(甲60)。
(キ)合計 357万7407円
イ 原告Bに生じた損害
(ア)慰謝料 616万0000円
原告Bは,上記(2)及び(3)の原告らの主張のとおり,被告の不法行為によって化学物質過敏症に罹患したのであり,現在の症状は重く,日常生活に与える影響も多大であって,その精神的,肉体的苦痛は甚大である。そして,原告Bは,中枢神経機能検査でなお症状の改善が認められず,極めて微量な化学物質に鋭敏に反応して症状の悪化を示す傾向が続いており,これは,後遺障害等級9級10号に該当するから,これを慰謝するためには616万円が必要である。
(イ)後遺症逸失利益 1762万0566円
平成16年賃金センサスの産業計・企業規模計・学歴計・女性労働者の全年齢平均の賃金額年350万2200円,労働能力喪失率35%を基礎として,平成18年6月2日の診断時から就労可能年齢である67歳までの中間利息を控除した逸失利益を算出すると,1762万0566円となる。
(計算式)
350万2200円×0.35×14.3751=1762万0566円
(ウ)弁護士費用 230万0000円
原告Bは,被告が任意に賠償金を支払わないため,原告ら訴訟代理人弁護士に本件訴訟追行を委任せざるを得なかったのであり,弁護士費用として230万円を損害とみるのが相当である。
(エ)合計 2608万0566円
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